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まず、肥満予防を

肥満は欧米のみならず、日本でも急激に増加しています。その頻度は欧米に比べると少ないですが、日本人は内臓脂肪が多く、糖尿病になりやすいといわれています。

わが国の部位別がん死亡率の過去50年間の動向をみると、大腸がん、乳がん、前立腺がんの死亡率は著しく増加しています。従来から、大腸がんや乳がんの増加は、食事の欧米化による脂肪摂取の増加と関連付けられていました。しかし、世界の多くの研究で脂肪の取り過ぎが、がんの危険度を高めるとする科学的根拠はありません。

一方、肥満が大腸がんや乳がんの危険度を高めることは世界中で一致した意見です。大腸がん患者では、肥満の人は正常体重の人と比べ、死亡率もがんの再発率も高いとするデータも最近発表されました。肥満と関連した発がんのメカニズムに関する研究の進歩は目覚ましく、そのいくつかは解明されています。肥満の予防が、がんや糖尿病の予防につながることはどうやら間違いないようです。

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