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胆石が招く痛みに注意

胆石とは、胆嚢の中に石ができる病気です。胆汁は肝臓で作られる消化液で、摂取した脂肪の分解を助ける働きがあります。肝臓で作られた胆汁は胆管を通って十二指腸に分泌されますが、その途中にある袋が胆嚢です。胆嚢で胆汁を一時的にためておき、必要な時に胆嚢が収縮して胆汁を十二指腸に流します。

胆石ができる主な原因は、コレステロールの過剰摂取、胆嚢の収縮する働きが落ちること、細菌感染です。中年女性、肥満、高コレステロール血症、糖尿病の方などに多いと言われています。胃の手術を受けたことがある方は、胆嚢の働きが落ちて胆石ができやすくなります。 

胆石があると、みぞおちから右脇腹の激痛を起こし、時に右肩まで痛みが広がることがあります。食べ過ぎた後や、脂っこいものを食べた後に痛むというのが典型的な症状で、胆石発作と呼びます。

痛みと同時に吐き気や嘔吐を伴ったり、黄疸が出ることもあります。診断には超音波検査やCT(コンピューター断層撮影)検査、血液検査を行います。ひどい炎症を起こすと、血液検査で炎症反応が上昇し、肝臓の機能が悪化します。

胆石を持っていても9割以上の人は無症状のままです。しかし、食事に気をつけたり薬を飲んだりしても胆石をなくしてしまうことはできません。手術で胆石と一緒に胆嚢をとってしまうことが最も確実な治療です。

令和3年1月12日 北國新聞朝刊掲載

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